映画レビュー

【映画鑑賞日記】ジャック・リーチャー NEVER GO BACK

jackrcher(C) 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

前作『アウトロー』はアクションが控えめで娯楽大作としての醍醐味に欠けた分、ミステリアス重視の濃厚なシナリオが際立っていましたが、今回はアクション全開!
これぞ、トム・クルーズ映画ってほどのエンタメを体現してくれてました!
やはり、トムは生身の身体を駆使したアクション姿が似合います。この映画でも完全にスタントを使っていないのが分かります、そこが彼の凄いところ!
いつまでも衰えぬ肉体性と運動神経、スクリーン映えするスター性には脱帽としか言いようがありません。

この映画は人気ドラマ「24」を彷彿とさせるような物語的足枷が主人公を襲います。そこがこの映画の面白みと醍醐味、何もかも一筋縄に進行しないもどかしさが映画に緊迫感を与えています。
主人公ジャック・リーチャーは、英雄であると同時にならず者で、どこか陰があるので、『ミッション・インポッシブル』とはまた違った重厚なアウトロー映画としてカッコ良さを引き立てています。さすが『ラスト・サムライ』『マーシャルロー』のズウィック監督。見応たえが十分でした!

劇中、トムの相棒を演じる女性士官は、敵のもとに向かおうとするのを止められ、トムに「女性蔑視」を訴えます。男と対等に扱えと。この主張は昨今のハリウッド映画の主流ではありますが、女性初の大統領誕生の期待があった、そういう時代の流れをハリウッドが感じたからなんです。黒人大統領の時もそうでした。
しかし、大方の予想を裏切り、ハリウッドの女優台頭の流れも虚しく、ヒラリー候補が敗北し、性差別発言も厭わないトランプ候補が勝利する現実。ハリウッドの流れは食い止められました。今後は、ますます現実(トランプ)への反抗、反動として、ハリウッド映画のフェミニズムが加速するような気がしてます。
そもそも、この映画に、男女差別云々は不要だとは思いますけどね?女性が殴り殴られっていうのは、個人的には見苦しい。キャットファイトはアメリカでも娯楽として人気が高いようですが、女優は肉体性よりも美しさで・・・ていうのが、もはや女性蔑視なのかな??

 

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