来年2019年2月に開催されるNFLスーパーボウルのハーフタイムショーはMaroon5が務めることが有力視されているが、実は、その前にリアーナが出演拒否していたことが分かった。ハーフタイムショーと言えば、エンターテイメントに興味ある者からすれば一年で最も早い世界的なエンタメ行事として定着している。誰が出演するのかなどは大きなトピックスとなり、世界的に注目されている分、超売れっ子のみが出演を許される、言わば誰しもが出演を切望したいステージでもある。しかし、リアーナは断った。
コリン・キャパニック選手の支持とNFLへの抗議の表明だという。
同選手は2016年に試合での国歌斉唱の際に起立せず跪き、トランプ大統領と人種差別の風潮に抗議の意を示したことで、トランプ大統領や保守派の人間たちが「国家への敬意に欠ける態度だ」と大激怒し、アメリカで物議を醸していた。NFLは選手の意思は自由と尊重しながらも、国歌斉唱中に跪く等の行為を禁止にした。オバマ元大統領や、ケンドリック・ラマー、スティービー・ワンダー御大等はキャパニック選手を擁護している。
来年のハーフタイムショーの歌手選びが難航している模様。リアーナが拒否したからだ。原因は2016年にコリン・キャパニック選手がトランプ大統領と人種差別に抗うために国歌斉唱の際に起立しなかったことで批判に晒されていることへの抗議だという。 pic.twitter.com/s654xSqe5E
— ROCKinNET.com (@ROCKinNETcom) 2018年10月25日
また、キャパニック選手がどのチームとも契約できていないことも賛否両論を呼び大きな議論となっている。そんな議論が過熱する中で、ナイキがキャパニック選手をCMに起用したもんだから、トランプ支持派は再び激怒し、ナイキ不買運動や、ナイキのスニーカーが燃やされる映像が拡散されたりと事態は修復不可能な状態に。しかし、ナイキ側はキャパニック選手の起用を「誇りである」と表明し態度は変えなかった。
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しかし、リアーナにとって来年2019年ハーフタイムショーへの出演は願ったり叶ったりだったはずなのだ。新作アルバムのリリースや大規模ツアーが予定されているためである。これ以上の存在アピールと宣伝効果は無い。それでも、出演を拒否したというのは彼女の確固たる信念を感じずにはいられない。リアーナは音楽よりも最近では『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』『オーシャンズ8』映画女優としての活躍が目立っている分、そこまでハーフタイムショーに拘り強くないのかも。
実際に、来年2019年のハーフタイムショーの出演決定は難航しているようだ。音楽業界はリベラルな思考傾向があるため、NFLの姿勢に批判的である。現時点でMaroon5ではないか?と報じられてはいるものの、超売れっ子の彼らが、果たして、こんな出演がメリットに繋がるかも分からないドタバタな中で引き受けるだろうか?
二年前はレディ・ガガが、大統領選によって分断されたアメリカを再び1つになろうと主張したパフォーマンスが絶賛を浴びたが、実情は完全に分離している。こういった国民的行事によって露になるアメリカの本質を見て、音楽の力で少しでも結び付くことを願っている。そういう意味では、国民的な人気を誇るバンドであるMaroon5は適役かも。同月には東京ドームでの来日公演も決定している分、本当に実現するのか曖昧なところだけど。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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