今や、この男なくしてハリウッドは成立しないとまで言って過言ではないのが、ロック様ことドゥウェイン・ジョンソンである。出演作は『ワイルド・スピード』をはじめ、大ヒットした『ジュマンジ』シリーズや、『ランペイジ 巨獣大乱闘』『スカイスクレイパー』などの本格アクションから『モアナと伝説の海』といったディズニー映画の声優まで多岐にわたる。推定年収は、8,750万ドル(約92億円)を稼いで首位。正しく売れっ子、今最も稼ぐハリウッド俳優である。ご存じの通り、プロレスラーから転身した異例のキャリアを持つ彼だが、レスラー時代から国民的人気を誇り、その人気は映画進出後も留まることを知らない。そんなドウェインが、もしかしたら大統領になる?なんて可能性が出てくるほどだ。
まるでお伽噺のようだが、実は結構、現実味のある話だそうだ。2021年4月12日のテレビ番組のインタビューで大統領選への意欲について聞かれ、「国をまとめるという目標を持っている。国民が望めば、そうするつもりだ」と語ったのだ!
確かに、彼ほど人望も厚く、頼り甲斐のある人物像はいない、人柄的にも評判は良いドウェインは理想のリーダー像だ。現に国民の46%が彼に投票すると支持しているという。国民が望めばという彼の条件は軽く満たしているようだ。
レーガン元大統領も俳優から大統領になったし、アーノルド・シュワルツェネッガーもカリフォルニア州知事に転身した。トランプ前大統領も元はテレビ司会者として人気を博した時代もあり、アメリカでは国の最高責任者である地位にタレントが座ることは決して非現実的な話ではない。ただ、レーガン元大統領もシュワちゃんも、俳優としてのピークが過ぎた頃の政界転身だけに、今のドウェインが政界進出するのは正しいのかは疑問だ。映画界にとって大きな損失な事は間違いない。
では、ドウェインが政界進出する際の政党についてだが、先ほどのインタビューでは明かさなかったものの、これまでの発言から言えば、共和党ではなく民主党からの出馬と考えるのが自然なようだ。その理由として挙げられるのが、昨年2020年6月にBLMが起こるきっかけとなった白人警官の暴行による黒人男性が死亡した事件を受け、自身のSNSで「どこにいる?僕らのリーダーはどこにいる?(Where are you? Where is our leader?)」と繰り返す動画である。
続けて、ドゥウェインは「僕らの国がひざまずき、懇願し、訴え、傷つけ、怒り、苛立ち、両手を伸ばして苦しみながら耳を傾けてもらいたいと願っている今、リーダーはどこにいるんだ?」「歩み寄り、ひざまずいて手を差し伸べる、思いやりのあるリーダーはどこにいる?『君たちの言うことを理解したから、私と一緒に立ち上がろう。しっかりと君たちの言葉に耳を傾けている。私が死ぬ日まで、最後に息をする時まで、必要な変化を生み出し、平等を実現するために全力を尽くすことを約束する。何故なら、ブラック・ライヴズ・マターだからだ』と言うリーダーだ。どこにいるんだ?」と、トランプ大統領を批判した。
2000年の共和党全国大会で演説したことはあるが、それ以降は中道的立場を表明しており、政治とは距離を置いていたドゥウェイン。それから、オバマ元大統領には2回共投票したが、2016年にはトランプ前大統領にも、クリントン候補にも投票しなかったと明かしている。2020年はもっと自分の意見を明確に発信すると言っており、その通りに、先の大統領選ではバイデン大統領とハリス副大統領を支持することを明らかにしている。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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