英米では昨年末より新型コロナワクチン接種が進んでいる。
特にバイデン政権下のアメリカでは急ピッチに進められており、既に1億3000万回以上の接種が完了。政権発足から100日で達成を目指すとしていた2億回分の接種が前倒しで達成出来るという見込みだ。有事に強いアメリカを象徴付けた。
セレブもワクチン接種を積極的に受けており、マライア・キャリーは自身が接種している様子を動画でインスタにアップ。針が刺さった瞬間に、マライアらしい高音ボイスが出たが、あっという間に終わったとご満悦の様子だった。
ほかにも、アーノルド・シュワルツェネッガーも接種を受けたことを報告。73歳になるシュワちゃん、LAのドジャー・スタジアムに開設されたドライブスルー方式の会場で接種を受ける様子を収めた動画をSNSに投稿。これほど列に並ぶことが嬉しかったことはないと言い、代表作『ターミネーター』のお馴染みの台詞「生きたければ付いて来い(Come with me if you want to live)」まで飛び出した。
サミュエル・L・ジャクソンも接種会場となっているカリフォルニア州の施設からの写真をインスタグラムに投稿。アベンジャーズのイラストが描かれたマスク姿が確認出来る。
アメリカの接種人口も、年代別に見ても決して高齢者ばかりというわけでもなく、疾病対策センターによれば、4月21日の時点で、少なくとも1回の接種を受けた人の割合は65歳以上で80.6%、18歳以上でも51.5%となっている。新規感染者数は、今年1月の9000人台をピークに減少し、3月下旬は500人前後で推移しており、絶大な効果を証明している。
しかし、日本ではワクチンに懐疑的な意見が根強い!
その割合は、韓国に並び異様な高さである。臆病な国民性も大いに関係しているだろうが、メディアが不安を煽るのも深刻だ。
現に新型コロナワクチンに関しても、AERAが『医師1726人の本音、ワクチン「いますぐ接種」は3割』(2021年1月25日号)、週刊新潮が『コロナワクチンを「絶対に打ちたくない」と医師が言うワケ』(2021年2021年1月28日号)、毎日新聞(オリコン記事)『新型コロナワクチン、6割超「受けたくない」女子高生100人にアンケート』(オリコンニュース2021年1月20日配信記事)と、ワクチン不信を煽る記事が実に多い。
1月22日にニッポン放送で放送された「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演したジャーナリストの佐々木俊尚氏は次のように指摘する。
(反ワクチン報道の背景には)子宮頸がんワクチン、HPVワクチンですね。これに対して2010年代前半に朝日新聞が「副反応で人が死んでいる」というようなキャンペーンをやった結果、厚生労働省が接種勧奨、要するに接種をおすすめするのをやめてしまって、結果的に日本だけが子宮頸がんで死ぬ人が年間何千人もいるということになってしまったのです。その強い反省があるから、「今回は反ワクチンにならないようにしよう」とみんなが言っていたのに、朝日新聞のAERAがまた同じことをやり始めたということで、みんなすごく怒っています。結果的にAERAは見出しを差し替えました。
参考引用:Yahoo記事 新型コロナ「反ワクチン報道」にある根深いメディアの問題 より
佐々木氏によれば、80年代の薬害エイズの問題などもあり、また、高度経済成長で科学大国となった反動でメディアがテクノロジーに批判的になった経緯もあるという。今回のワクチン開発でも如実に日本が遅れを取っていることは分かったが、技術的な革新はアメリカや中国に先を越されてしまった。だからこそ、頑張ろうと言うところを、未だに「科学は駄目だ」と言っていれば、何となく済んでしまっているのがメディアなのだと。裕福になった弊害とでも言おうか。とにかく、日本の異様なワクチン不信はメディア洗脳による思考なき愚論と言えよう。
日本でも来月以降~夏にかけ、ファイザー製のワクチンが大量に届き、一気にワクチン接種の気運が高まることだろう。いや、そう願ってならない。特に日本では欧米に比べてコロナ感染者数や被害は少ないままでいられている(今や変異種の猛威で大変だが)この感染爆発前のタイミングでワクチン接種を積極的に行うことで収束は現実味を増すのだ。シュワちゃんのように、前向きに接種を進めてくれるカリスマ的な存在が日本にも現れ、いち早くコロナ禍が改善されることを夢見てならない。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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