今年2019年の夏に全世界で公開された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の世界的大ヒットを受け、キャラクターの権利を持つソニー・ピクチャーズと、マーベル・スタジオを持つディズニーの(ある意味、見苦しい)収益争いによって、スパイダーマンがMCUから離脱するという衝撃的なニュースが世界中に駆け巡った。興収歴代トップとなった『エンドゲーム』後、アベンジャーズが、どのように展開するか世界中のファンが心待ちにしており、スパイダーマンが、アイアンマンの意志を継ぐ者としてのポジションを確立しかけたようにも見えただけに、幻滅の声は想像以上に大きかった。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は全世界で11億3200万ドル(約1210億円)を記録。それまで、ソニー・ピクチャーズ配給作品でトップの興収を誇っていた『007 スカイフォール』の11億ドルを超える記録でもある。
しかし、事は急展開で好転した。スパイダーマン作品続編の製作を正式に発表。ソニー・ピクチャーズとディズニーが和解、米エンタメサイトVariety関係者によればディズニーが25%の出資と、25%の利益を得ることで合意したという。この問題は、そもそも、それまで(MCUのキャラクターをスパイダーマン作品に出す見返りとして)ソニー・ピクチャーズから興収5%の利益を得ていたディズニーが、今後のスパイダーマン作品は共同出資とし、利益も折半しようと提案したことが発端だった。ディズニーも他のMCU作品で利益は見込めるし、ソニー・ピクチャーズも『ヴェノム』の成功で自信を付けていたのもあり、和解は100%あり得ない状況だったという。
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実は、この和解の立役者がスパイダーマン役のトム・ホランドであったことも判明。彼が、ディズニーとソニー・ピクチャーズ双方の代表に掛け合ったという。ただ、トムは最初から和解させようと躍起になっていたわけではなかったとか。とにかく純粋な感謝の意を伝え、「素晴らしいチャンスをくださってありがとうございました」と涙ながらに(しかも、ディズニーのCEOから連絡が来た時に父親とBARにいてホロ酔いだったらしい)答えたという。これに、ディズニーのCEOも心が揺れ動いたのか、トムのためにも良い方向修正を行わなければならないと思ったんだとか。ただ、強欲ディズニーだけに利益独占しようとソニー・ピクチャーズ買収なんてことは無いことを祈りたいが(笑)まさかね・・・・・・けど、FOX買収も、まさかあり得ないと思ってたことだしな~。とはいえ、一件落着でひと安心と言ったところだし、多忙を極める両CEOが、イチ俳優のために動くなんて、なんとも粋で素敵な和解話ではないか。
注目の続編は2021年7月16日に全米公開が決定している。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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