今年2018年に起きた出来事を振り返るYOUTUBE動画「YouTube Rewind 2018」が一週間前に公開され、ちょっとした騒動になっている。もともと例年、同シリーズに拒否反応を示す人は多かったのだが、今年は特に嫌悪感を示す人が多く、低評価が1000万人を超えて、YOUTUBE史上最も「支持されない」動画になったのだ。
動画の内容は、タイトル通り今年の「良い出来事」を振り返るもので、K-POP、LGBTQ、ダイバーシティ(多様性)、女性の権利など今年2018年のトレンドを取り上げているのだが、どうも取り上げ方や、その皮肉っぽさに嫌悪感を示した人が多かったようだ。冒頭からウィル・スミスが登場するほどの力の入れようで、相応に予算もかかっているだろう動画にしては不名誉な結果である。
どことなく日本で言う「24時間テレビ」の拒否反応に通じるところもあるように思える。感動ポルノとまで言わないが偽善ポルノ的な印象は確かに拭えない。個人的には「やらない善」より「やる偽善」を支持するタイプなので、24時間テレビは見ないけど(見ないんかい!というツッコミも聞こえてきそうだが)存在自体を否定する気はない。
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けど、同動画のように“あざとい”ものっていうのは確かに見ているこっちが気恥ずかしさを覚える。個人的には、この動画を見た感想としては、やはり「いいね」ではなく不支持側に回るだろう。理由は、純粋に面白くないから。ましてや、皮肉めいた描写もあるため、結局、今年の現象を賞賛したいのか、馬鹿にしたいのかが理解不能なのだ。ちなみに、同動画には日本のYOUTUBERとしてトップの人気を誇るHIKAKINも登場しているのだが、残念ながら、みんなでワイワイと騒いでいる様子が痛々しかった。どことなく、今の日本中で行われているだろう会社の忘年会での、総務主体の余興並みの酷さ。今年は「カモン、ベイビー、アメリカ」と踊らされている新人が心をズタボロにしていることだろう、気の毒に。
この動画が出現するまで、最も支持されてなかった動画は、ジャスティン・ビーバーの「Baby」のMVだった。ジャスティンのデビュー曲である。おそらく彼が荒れまくっていた頃に急激に伸びたであろう不支持票だと思われるが、実に980万もの不支持を集めていた。が、今回その不名誉な記録を明け渡すことになったようだ。果たしてジャスティン側にとって今回の現象が良かったのかは不明である、黒歴史だけに。
ただ、ジャスティンの不支持は8年もの年月をかけて蓄積された数値であるが、同動画はたった一週間での記録だけに、よっぽど嫌悪感を示されていることになる。主義主張や意図が不透明なものに対する嫌悪感の結果のように思える。
ちなみに、最近YOUTUBE関連で好成績を収めている動画と言えば、来春公開の『アベンジャーズ/エンドゲーム』の予告編が公開から24時間で2億8900万回の視聴を記録し過去最高値になった。また、アリアナ・グランデの最新MV「サンキュー、ネクスト」が史上最速で再生回数1億回を突破した。これらの記録に評価は含まれないが、双方ともに支持数が不支持を圧倒的に上回っている。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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