ブラッドリー・クーパー今回もいいですね!
『ハングオーバー』のダメンズや、『世界でひとつだけのプレイブック』の繊細な主人公にない、人間関係がうまくいかない問題児な調理人を見事に演じています。
そのくらいワークホリックな調理人がミシュランで三つ星を取るがために奮闘する様を描いた映画です。
しかし、どれもうまく事が運ばない。この主人公は実力こそ一流です、なのに、うまくいかない。現実世界にもそういうことってあると思うんですけど、追い風が吹いてこない・・・
で、様々な紆余曲折を経て、主人公は最終的に<自然体>な姿になります。
ミシュランと思しき客が来たと、主人公の最大のチャンスが巡ってきた時に、彼は<成すがまま>に現状と向き合い、ミシュランに立ち向かいます。その姿が実に心地良いんです。
結局、何かに達するというのは、こういう状況に自ずとなることなのかなって思ったんですね。
何よりも、この映画は、結果を言わないんです。
三つ星を取れたのか、取れなかったのか。明かさないんです。
これって結局はこの映画はミシュランなんてどうでもいいと位置づけているに他なりません。それ以上に、ひとりの調理人を通した<人生賛歌>を描きたかったんだと思うんですね。観た後に身になる映画を久々に観た気がします。
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