綾野剛の圧倒的勝利の映画でした!
同世代として、彼のような役者がいることに嬉しささえ感じる、物凄い気迫でした!
勝新太郎、高倉健、松田優作・・・
ひとりの役者だけで魅せる映画というものも少ないくなってきました。
それは現代がカリスマが生まれにくい時代になったからだと思います。
しかし、この映画は、綾野剛を容赦なくピックアップしています、そして、それに真っ向から勝負して、観客を圧倒させる怪演をやりきった綾野剛に拍手です!
柔道で優秀な成績を収めてきた優等生タイプの警官が、点数稼ぎのためにチンピラと暴力団と繋がり、あらゆる世界に自身のスパイを作っていく。で、だんだんと自分がチンピラなのかヤクザなのか分からないほどの風貌に変わって、やらせ逮捕、おとり捜査、拳銃購入、覚せい剤密輸とあらゆる悪事に手を染め・・・ミイラ取りがミイラになっていく過程の、まぁ、うまいこと!
「てめぇ、やんのかこらぁ」だとか・・・そういったオラオラ台詞が全般で響き渡る。
けど、何故かコミカルなのが、この映画の醍醐味!あくまで娯楽作を貫いている。描いてることはやばいけど、あくまで映画としてのエンタメ性の消失だけは終始しなかった。
シリアスに徹するなら、こんな映画誰だって取れるでしょう・・・けど、白石監督はそれをしない。
日本警察史上最悪の不祥事を、この群像劇を通して、どこか俯瞰で嘲笑しながら撮ってるような視点。絶妙な距離感。それを我々も、滑稽にも見える警察官たちのドタバタ感を楽しんでいる気がしました。後味の悪さのない超絶娯楽作として観れたのが良かったと思いました。
最後に、この映画を観て言いたいのは・・・正義とは何か?
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