映画レビュー

『メイズ・ランナー:最後の迷宮』既視感満載アクション映画でもキャラへの思い入れが勝って見入ってしまった

(C) 2018 Twentieth Century Fox Film


ようやく完結した『メイズ・ランナー』だが、このシリーズは数多くあるディストピア映画でも傑作の部類に入ると思う。他が回を重ねるごとに低空飛行になるのに比べて、最後まで観たい!と思わせたのは、この『メイズ・ランナー』くらいだった。
けど、もはやメイズ(=迷路)じゃなかった。原題『The Death Cure』(死の治療)と聞けば、内容とマッチするだろう。

第一作目は、巨大な迷路を脱出するという設定が興味深く、巨大な迷路の画力もだが、そのミステリアスで速度感のある展開が見事で、斬新なアイディア勝ちだった、言ってみれば出オチ。あとの続編二作は惰性みたいな位置付け。一作目ほどの特殊性はない。今回は、典型的ハリウッド・アクションにバイオハザード要素を加えた感じ。既視感はあるものの、これまでの歴史を振り返れば自ずと感慨深さを覚える。それだけ、登場人物たちに思い入れしている自分に気付く。だからか、この映画から出世していく俳優たちに喜びを覚えるし。結局、ディストピアものって若手俳優の登竜門且つ出世作なのだから、そういう意味では、この映画が果たした役割は大きいし、見事に成功していると言えよう。

最終話の本作もスピーディーな展開は健在。登場人物たちが走りまくる、逃げまくる! 
人類存亡をかけたド迫力のアクションをシリーズ最大の規模で描く、いよいよ大詰め感が凄まじく一瞬も目が離せない・・・・・・なんて、月並みな感想しか書けない程度の普通のアクション映画なんだけどね(笑)



やっぱ、迷路って設定が面白かったんだと思う。それも含めて、一連の冒険活劇とスケールも大きくなって全体としては面白い作品だとは思うけど、なんぜ続編公開のタイミングのイビツ感よ。最初の二作品は同年中(2015年内)に公開されたにも関わらず、本作だけ三年後ってのは間が空き過ぎ。内容忘れた。復習なんてする暇も、もちろんない。まぁ、これを機に、改めてDVDで一気見してみるのも面白いかも知れない。

ただ、米国での大ヒットを受け、原作では「The Kill Order」「The Fever Code」と、まだまだ続いており五作まで刊行されている。四作目は本作の13年後が舞台となっているが、是非とも映像化を実現させてほしいものだ。

そして、先でも言ったように『メイズ・ランナー』は次世代を担う若手俳優の宝庫である。
現に主人公の、ディラン・オブライエンはマイケル・キートン共演の『アメリカン・アサシン』に主演、ヒロインのカヤ・スコデラリオは昨年2017年に超大作『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』に大抜擢されたことも記憶に新しい。『ラブ・アクチュアリー』の子役から本作で成長した姿を見せてファン層を拡大させたニュート役のトーマス・ブロディ=サングスターも大ヒットTVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」や『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など出演作が目白押し。ディズニーChの「フィニアスとファーブ」のファーブの声優を務めていることも有名。ますますの活躍を期待したところだ。ただ、彼らが売れっ子になればなるほど続編実現は遠のくという反比例はあるが(笑)

(文・ROCKinNET.com編集部)
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