こういう映画は子供が楽しめれば全部OKだと思っている。だから、各映画サイトのレビューで真剣に大人が内容について意見しなくてもいいと思ってる。では、どういうシーンで子供達は笑うのかを気にすれば、やはりミニオンがくだらないことをやってるシーンに限るのだ。これほど、愛されているキャラクターを出し惜しみするのは致命的と言えよう。
ミニオンの出番が少ないという不満が大半の意見だということを、制作側は肝に銘じてほしい。
よく日本語吹き替えが有名タレントを起用すると評判が悪くなるもんだ。『インサイド・ヘッド』は、あまりに、“大竹しのぶ”感が全面に出されていて興醒めしてしまい、映画の内容自体がどうでもよくなってしまうくらい台無しにしたと思ってる。『シュレック』のダウンタウン浜田も然りだ。(個人的には『ジャングル・ブック』の実写版の松本幸四郎、西田敏行、伊勢谷祐介も駄目だった。)要は吹き替えしてるタレントの顔がつらつくのだ。しかし、今回はもっとアクの強い笑福亭鶴瓶である。誰が聞いても鶴瓶である。けど、何故か許せたのだ。
純粋なタレントへの好感度の高さかなとも思ったが、別に先に挙げた吹き替えタレントたちに好感が無いわけでは無い。鶴瓶師匠の慣れてない吹き替えと、ミニオンの世界観の(いい意味でのどこか)チープさのマッチかと思った。
さらに言えば、鶴瓶師匠演じるグルーは、字幕では酷いスペイン訛りだった。必要異常な高揚感のある、まるでCMのようなオーバーな演技、舞台芸人みたいなアクセントである。“バンド”を“ヴァンドゥァ”と発音しているような感じ。なので、不自然に思える関西弁も、キャラクターともマッチしてるのかも。
歴史に残る二大吹き替え問題!
『ザ・シンプソンズ MOVIE』でWOWOWで長年勤めてきた吹き替えを和田アキ子やロンブー淳にすることで大不評の嵐。後にDVDではオリジナルの日本語声優版が作り直されることになる。
海外ドラマ『スーパーナチュラル』も大きな波紋を呼ぶ。主人公のイケメン俳優を次長課長の井上が演じ、そのあまりの棒読み・下手さに、海外ドラマファンが総スカン。もうひとりを演じた成宮寛貴も酷く、尋常じゃない苦情量に、シーズン3から別のキャストが担当することになる。「ダメ吹き替えの金字塔」として語り継がれている。
吹き替えは大事。基本的には表に出て来ないプロの声優がやればいいと思う。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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