映画レビュー

何故か『ヴェノム』が可愛く見える不可思議?最恐で最高のダーク・ヒーロー誕生!

© 2018 Sony Pictures Digital Productions Inc.

ヴェノムは既に2007年の『スパイダーマン3』に登場済み

ヴェノムと言えばスパイダーマンに登場する悪役で有名だが、同じマーベルとは言え、今回はMCUとは異なる世界での話なので、スパイダーマン、トム・ホランドも出て来ない。というか、ソニー傘下のコロンビア製作だけに当然である。


本来、ヴェノムは救いようのない最悪なヴィランである。02年のサム・ライミ監督の『スパイダーマン3』で既に映画デビューを果たしている。記者として成功していたエディ・ブロックが、スパイダーマンの特ダネを狙っていた際に、捏造写真を使って某事件の犯行をスパイダーマンが犯人だとでっち上げて称賛されるも、スパイダーマンの名誉を汚された事に激怒したピーター・パーカーに捏造写真を暴かれてしまい、仕事を解雇される。同時に、恋人も失ったエディは、スパイダーマンに執拗な憎悪を抱き続け、ねちょねちょした異星物シンビオートに寄生され、ヴェノムとなり、スパイダーマンに襲い掛かるのだった。

なぜか可愛い?最恐の悪役に愛嬌を持たせたことが成功!

しかし、今回はMCUとは独立した映画だけに、上記のような原作通りの展開はしない。シンビオートを手に入れた巨大企業ライフ財団が人体実験を行っているという噂を聞き、正義感にかられ、真相を突き止めようと調査を始めた主人公が逆にシンビオートに寄生されてしまう。このように、原作では徹底した悪者扱いをされてきたエディだが、人助けや巨大組織の真相解明という大義名分があって動いていることから、めっちゃ良い奴に描かれている。好感度が高いのだ。この点が、この映画の最大の特徴である。


エディがよく行くコンビニに強盗が入った時も、助けたりと、やってることは正義のヒーローそのものである。
加えて、寄生されたエディが別れた元カノの運転する車に乗っている時に、ヴェノムが想いを伝えるようにエディを後押しするなど、どこかチャーミング。いつの間にか、あんなにグロテスクな容姿のヴェノムに愛着が湧いてしまうというのも不思議なものだ。
通常なら、ダークな話になるところを、あくまでヒーロー映画として成立させたことが吉と出ている。今までにないダーク・ヒーロー映画として強烈なインパクトを残してくれたヴェノムに拍手だ!

[PR]

人間が好物のはずのヴェノムがチョコを欲しがる理由とは?

劇中、人間を食いたいと切望するヴェノムに反対するエディとの会話中に、ヴェノムが「チョコレート」を欲する時がある。これが気になって後で調べたのだが、シンビオートが人間の脳を食べたがるのは、脳にある神経伝達物資フェネルチルアミンが好物だからだという、しかし、この物質はチョコレートからも抽出できるらしい。だから、ヴェノムはチョコレートを欲しがるって細かな描写にも事欠かない。

ラストの赤髪の男は誰?スパイダーマンとの関連は?


また、誰もが気になるであろうエンディングで出てきた、刑務所内の謎の男の存在だ。ウディ・ハレルソンが演じていた。『スリー・ビルボード』『ローグ・ワン』と話題作が続くので、すっかりお馴染みの顔である。その男が、「俺がここを出たら大虐殺(カーネイジという振り仮名が付いていた)になるぞ」と言った。カーネイジとは、ヴェノムの宿敵の名前。シンビオートが、この男に寄生して超絶最悪版のヴェノムが誕生する。原作では、ヴェノムだけでは倒すことができないため、スパイダーマンと共に戦うことになる。ってことは、続編も決定してて、次のヴィランはカーネイジで、ヴェノムと戦うと。もしかしたら、スパイダーマンも絡んでくる? その場合は、MCUとは別のスパイダーマンを用意しなければならない・・・・・・いよいよややこしいので、この際、トム・ホランドでいいんじゃないの?(笑)


(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

[PR]




 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でROCKinNET.comをフォローしよう!

ピックアップ記事

  1. 『娼年』の実写化で性に真剣に向き合った監督と、素っ裸で腰振りまくった松坂桃李に敬…
  2. 【大混戦】#TimesUp運動の影響で本年度オスカー主演男優賞はティモシー・シャ…
  3. アナタが行くヤツ、それ本当にフェス?フジロックが世界の最重要フェス3位に選出!
  4. 映画『アントマン』では味方だった猛毒蟻“ヒアリ”について徹底解説!
  5. サザン40周年ライヴをLVで観る!~親近感こそサザン最大の魅力だと再確認する~

関連記事

  1. 映画レビュー

    【映画レビュー】これぞ映画!『トップガン マーヴェリック』大傑作続編!

    これぞ、映画!これぞ、娯楽!懐古主義に走るでもなく…

  2. 映画レビュー

    近年のディズニーにハズレ無し!『ズートピア』で描かれる現代米国の縮図

    『ラプンツェル』以降、傑作を生み続け、『アナ雪』で何度…

  3. 映画レビュー

    『インクレディブル・ファミリー』14年ぶりの続編でも衰えぬ娯楽性と2010年代に通じる#metoo精…

    前作が14年前だというから嫌になる。しかも、ついこの前感があるから…

  4. 映画レビュー

    『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』こそ民生を理解していない

    薄っぺらい映画だった。奥田民生に憧れる理由は凄く共感できる。自由奔…

  5. 映画レビュー

    【映画鑑賞日記】MARS~ただ、君を愛してる~

    (C) 劇場版「MARS~ただ、君を愛してる~」製作委員会 (C) 惣…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気の記事

[PR]
  1. ライブレポート

    ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017 3日目ライヴレポート
  2. ライブレポート

    安室奈美恵の引退ツアーを観る!世界中の賛美を彼女に贈りたい!
  3. 映画レビュー

    『アベンジャーズ/エンドゲーム』 映画史に残る大傑作にして娯楽の頂点だ!
  4. 邦楽

    実は失敗していたサザンの紅白!ユーミンとの奇跡の共演に助けられ拍手喝采!
  5. 邦楽

    CDJ1819で大量発生した「あいみょん地蔵」で垣間見えた若いマナー違反客の現実…
PAGE TOP