先週末に公開されたアニメ映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』を観た人が、TwitterなどのSNSで「号泣した」「大人でも泣けた」「アンパンマンだと思って観たら攻殻機動隊だった程の衝撃」「逆詐欺映画」と絶賛コメントが投稿され話題となっている。この週の興収ランキングでも世界待望の『ターミネーター』最新作が首位を獲得したのは想定内だが、なんと、『すみっコぐらし』は初登場で第3位をマーク。公開から3日間で観客動員数およそ11万5,000人弱、興行収入1億3,000万円を記録するスマッシュヒットを飛ばしている(数字は配給調べ)。
もともと人気キャラであるにせよ、何故、ここまで映画がウケたのか? それは、我々自身が「すみっコぐらし」そのものであることが挙げられる。
トンカツやタピオカは食べ残され、ペンギンは本当の自分を探している。すみっコぐらしたちは、居場所がない、自信がないなど、様々な悩みを抱えている。今回のヒットも、自己肯定感が低いと言われる現代の日本人を反映しているようで、キャラクターのネガティブな性格への共感の表れじゃないかと思われる。
というのも、電車の座椅子は端っこから埋まり、大学の大講堂でも学生は後方の隅に偏る。かく言う私も映画館は決まって端の席に絶対座るし。指定席の演劇やコンサートの中央席の居心地の悪さも多少は感じたり・・・・・・無意識のうちに私たちは「すみっコ」を好み行きがちではないか。
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誰もが想像もしていなかった異例のヒットを受け、大手シネコンなどは、公開劇場を拡大するなどの対応を早急に練っているそうだ。パステル調で描かれた優しいタッチの絵は、癒やし以外のなにものでもなく、内容もピュアで、疲れた日常から離れてみるには適切な映画と言えるかも知れない。
上映時間が1時間ちょっとであることも調度良い。子供映画と括って観ないのは実に勿体ない。是非、すみっコぐらしの世界をもっと多くの人に堪能してほしい!
(文・ROCKinNET.com編集部)
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