2017年6月末神戸港から日本で初めて発見された非常に危険とされる外来種蟻「ヒアリ」。小型にも関わらず毒針を持ち、凶暴な性格で、人間をも襲い、刺された人の中にはアナフィラキシーショックを起こし、死亡するケースもあるという。また一日数百と膨大な数に繁殖するため大変危険視されている。また「世界まる見えテレビ特捜部」でも時おり紹介されることもあるのでご存知の方もいるかもしれないが、多数の働き蟻が集まり結合することで橋を造って川などを渡ることが出来る。その能力は、日本でも興行収入12億円のヒットをした映画『アントマン』でも描かれており、敵陣へ向かう際にアントマンを助ける味方として登場していた。
映画内では英雄だったヒアリが、まさか数年後に日本を脅かす存在になろうとは誰も思っていなかっただろう。しかし、確かに毒を持つ種である以上は警戒するに越したことはないのだが、「少々怯え過ぎ」という声もある。2017年7月14日には横浜港で700匹のヒアリと女王蟻も発見されたことから、国内の拡大が懸念される中、ヒアリとは何なのか? 徹底的に分析していこう。
ヒアリの最大の特徴である凶暴性
体長は2~6mmと大きさに統一性はないが、体の色は赤茶っぽいのが特徴だ。また、先述の通り、とにかく凶暴な性質で人をも襲うという。また、強力な毒を要す。日本のマスコミはこぞって、その毒が非常に強く、死に至るケースもあると怯えさせる報道ばかりをしているが、(警戒するには越したことは無いのは事実にせよ、)そこまで怯える必要があるかどうかは疑問が残るという見解を示す専門家もいる。それは後で見ていこう。
毒だけではない!
ヒアリの厄介な性質
ヒアリの厄介なのは毒だけではない。電気に引きつけられる性質がある為、電気系統を破壊し、アメリカでは、年間60億ドルという多大な損害を出しているという。また、攻撃的な性質がゆえに、小動物や昆虫など、在来種の生態にも多大な影響を与える、非常に厄介な存在である。
間違えたヒアリの対処法にも注意
ヒアリの恐怖から蟻自体に恐怖を抱き、ヒアリ以外の在来種までも駆除してしまう傾向が強まっている。シロアリなどの害虫なら駆除はして当然だが、その他の在来種である蟻を駆除するのは、逆に外来種のヒアリの数を増幅させてしまうので注意しないといけない。要は、在来種はヒアリと闘って自分たちの居場所を守ろうとする、そのライバルがいなくなることで、ヒアリは、まるで招待された来客のように悠々自適に過ごしてしまうというわけだ。ただ、在来種の蟻も相当数いることから、ヒアリとの見分けがなかなかつかないというので困ったもんだ。
ヒアリに刺されて死亡する確率は0.001%以下?
しかし、既に国内の専門家たちによる水際作戦によって、ヒアリの発見は港に限定されており、内陸部では発見されていない。2017年7月中旬時点では、一般市民がヒアリに遭遇する可能性は極めて低いとされているので、少しは安心感を以てもいいかも知れない。仮に、ヒアリに刺されたとしても慌てる事も無い。アメリカでは年間1400万人ほどがヒアリに刺され、そのうち100人ほどが死亡していると言われているそうだが、調査からは「ヒアリに刺されて年間100人死亡説」を裏付ける文献は見つからなかったという。百歩譲って、仮に「100人説」が真実だとしても、ヒアリに刺されて死亡する確率は0.001%以下であり、そこまで神経質になる必要はないという専門家もいる。
だからって油断は禁物!
だからといって、蟻に刺された後に病院に行かないのはお勧めできない。ここで述べているのは、あくまで過剰な心配をしなくていいというだけであって、在来種を駆除したりせず、蟻に刺されたら、冷静に行動し、医者に診てもらうのが一番だ。我々はアントマンではない、ヒアリとは敵対するしかないのは事実なのだから。
source:http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2017/07/10/083328
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20170710-19213234-magmag
http://www.mag2.com/p/news/256301/3
ヒアリ撲滅の鍵でもある天敵の存在
既に米国の専門機関では注目されているというが。実はヒアリには、その存在を脅かす天敵がいるという。その天敵とは、アマゾンなど南アフリカに生息するノミバエというハエだというのだ。ノミバエはヒアリが出すフェロモンを検知し、ヒアリを発見する。そして、ヒアリの体内に一瞬で200個の卵を産み付けて寄生させるというのだ。そして、孵化した幼虫はヒアリの体液を吸って成長するという、映画『エイリアン』のようなグロイ寄生法をとる。寄生されたヒアリはノミバエの餌食となるしかないそうで、ヒアリ撃退にはもってこいの存在だという。
source:https://www.houdoukyoku.jp/posts/13989
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