現在は活動休止中のワン・ダイレクション。4月にリリースされたハリーのソロ作がヒットしたり、先日はナイルが来日したりとグループでの活動は無いにせよ話題に事欠かない。そんな人気絶頂の彼らが、あのビートルズやU2に並ぶ快挙を達成したとBillboard.comが報じた。
ナイル、ハリー、元メンバーのゼインは、各1回以上、ソロ曲でビルボードのTOP40入りを果たしているが、今回リアムが、初のソロ曲「ストリップ・ザット・ダウン」が5週目にして34位にランクインしたことで、メンバーで4人目となるTOP40入りを果たした。
ビートルズ、U2といった偉大なバンドのメンバーも過去には、自身のソロ活動で、グループのうち4人のメンバーのソロ曲がトップ40入りを果たしていることで、それに並ぶ記録となる。
ワンダイレクションのソロ成績
ゼインが2016年2月に「ピロートーク」で1位に輝く。
ナイルが2016年10月に「ディス・タウン」で20位にランクイン。
ハリーが2017年4月に「サイン・オブ・ザ・タイムズ」で4位。
リアムが、先述の通りに「ストリップ・ザット・ダウン」で34位。
ルイは「ジャスト・ホールド・オン」で人気DJスティーヴ・アオキの楽曲にゲスト参加しているだけで(52位)、まだ、本格的なソロ活動に踏み切っていない。5人目となるTOP40入りも、そう遠くない将来に実現可能であろう。そうなると史上初の偉業となる。
こうして、各ソロ活動を振り返ってみると、いち早く脱退したゼインのソロが最も成功しているというのも皮肉である。あのハリーでさえも、まだチャート首位は獲得できていないのが意外である。
ゼインのソロデビューからリアムのTOP40入りまでの期間が僅か16カ月なのに対して、ビートルズでさえも全員のソロ曲がTOP40入りするまでに21カ月(それでも凄い早さだが)なことを考えると、如何に彼らが時代の寵児であることがうかがえる。また、1Dの場合は全員が25歳以下で若いということも特筆すべきだろう。
自分なんかは、こんな記事を書いておきながら、1Dとビートルズを何かと比較する謎の風潮には賛同できないのではあるが、う~ん、何故この両者って何かと比較されるのだろうか?
1Dとビートルズの類似点は記録と人気だけ
英国出身、世界規模のアイドル的人気、ヒット曲が多い・・・・・・と類似点も多いのは認めるが、音楽的な貢献度。ロックやポップの礎を築いたという意味においてのビートルズの功績ほど大きいモノはなく、何物にも変え難い、よく原点であり頂点という表現が成されるが、比較対象にはならない。そう考えると、記録という部分でしか1Dは比較対象にはならないのだ。
そりゃ、音楽不況下において、現代版ビートルズを作りたいという、レコード会社や業界の思惑はあるだろうが、音楽的な比較は不可能だ。時代背景も違ければ、音楽を取り囲む環境も違う。「たられば」論にしかならない。それでも、今後も1Dのビートルズ・イメージ化は続くことだろうが。
(文・ROCKinNET.com)
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