米国を代表する野外フェス「コーチェラ・フェス」にビヨンセが2日目のヘッドライナーとして登場。そのパフォーマンスがあまりにも素晴らしかったとして、各米国の音楽媒体はもちろん世界中から称賛の声が上がっている。通称「Beychella」と特別に命名された、この歴史的パフォーマンス。100人以上のダンサーを引き連れ、夫であるJAY-Zと共演、Destiny’s Childを復活させるなど、完全に話題を独占。女王ぶりを証明させた。
ビヨンセは昨年2017年にコーチェラ出演が決定していた。しかし、ご存じの通り、双子を妊娠したことでキャンセル。代わりに、来年こそは出るという約束をしていた。
ビヨンセは日本でもフェス出演を果たしている。2009年のサマソニである。筆者もその場にいたが、ちょうどサマソニ10周年の年でもあり、ステージが花道が作られており、すぐ数センチ目の前までビヨンセが来た時は、その圧倒的オーラに鳥肌が立ったし、何よりも観客ゾーンは揉みくちゃだった(笑)その時に感じたのは、もはやサマソニではなく、ビヨンセのライヴだったということ。完全に大型フェスを喰っていた。ビヨンセが現代における世界の女性ポップ・アイコンたる由縁を示した。今回のコーチェラでも同じ偉業を成し遂げたようだ。
ビヨンセの凄さは、緻密に計算し尽くされた肉体的なパフォーマンスにある。1秒も1ミリもズレの無い完成されたステージ、その隙の無さはどんな言葉にも形容しがたいものがある。まさに無敵である。
コーチェラの初の黒人女性ヘッドライナーである以上に、ビヨンセの今回のパフォーマンスには歴史的な偉業があるとさえ言われている。それは白人の観客が圧倒的に多いとされるコーチェラにおいて、彼女は堂々とブラック・カルチャーをやってのけたことだ。これまで、黒人文化は白人に如何に受け入れられるかという遠慮の中で成立していた。ホイットニー・ヒューストンがR&Bから白人受けの良いポップに転向していったように。オバマやオプラが権力化するために黒人文化から離れ、白人に擦り寄って行ったように。
世界中で社会現象となった映画『ブラック・パンサー』もそうであるように、今はブラック・カルチャーが世界的に人気である。今回の「Beychella」然り、白人への配慮は不要となった。そんな時代の転換を感じさせたビヨンセに改めて感銘し、心の底から拍手を贈りたい。
そして、ビヨンセのパフォーマンスを見たアデルのはしゃぎっぷりも話題だ(笑)
参考出典:www.cinra.net/column/201804-beychella
(文・ROCKinNET.com編集部)
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