夏本番、いよいよフェスシーズン到来!
去年チケット売れなかったフジ、サマソニが爆売れ中!
まだまだ本格的な梅雨の真っ最中で参加者の意識も薄いと思うが今月末からはフジロックがはじまる。そんな2019年のフェス市場を見ると、どうやら今年は「洋高邦低」の傾向にあるように思える。昨年ソールドアウトせずに当日券が出たフジロックや、(創生期を除き)開催至上最低動員だったサマソニのチケットの売れ行きがすこぶる良い。早い段階でチケットが売り切れ状態になり、ネットでは音楽好きを馬鹿にしているのかと言いたくなるような高額転売が目立って腹立たしい。もちろん、行きたい気持ちは分かるが、そんなものには手を出さない凛とした態度が必要だ。音楽好きとしての尊厳を守ってほしい。
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邦楽勢を積極的に取り入れる策が吉と出たか?
しかし、二大洋楽フェスと言われるフジロックとサマソニの今年の変貌と言えば、邦楽勢の積極的起用が挙げられる。フジロックは今や最も国内ロック界で希少価値の高いELLEGARDENが金曜日に出演予定、平日にも関わらずチケットはいち早く売り切れた。エルレの効果か否かは定かではないが、相応の影響はあると思われる。
サマソニもレッチリというビッグネームを呼びつつも、RADWIMPS、MAN WITH A MISSION、マキシマムザホルモンなど邦楽勢が多く名を連ねる。洋楽フェスに毎年必ず参加する固定客に加えて、出演する面子次第で参加不参加を決める流動的な客層を邦楽ファンで補って見事に成功したようだ。少し邪道な気もするが、フェス運営の観点からすればアリと言ったらアリだろう。
とは言え、国内最大邦楽フェスのロッキンは苦戦中
じゃあ、フェスは邦楽第一主義で構成したらいいじゃないかと言われると、実はそうでもなくて、国内最大級の邦楽フェスであるロッキンはチケットの売れ行きはさほど伸びてもいないようだ。Youtuberが初出演することが議論を呼んだくらいで、昨年のサザンや松任谷由実などのサプライズ感に比べると、意外性にだけ注目すれば乏しく、20周年の特別感がないフラストレーションを呼んでいるらしい。個人的には楽しみなパフォーマンスは山ほどあるのだが。
B’zの日だけ不調なのはサマソニの洋楽至上主義の表れ?
東京、大阪ともにチケット売れ行きが低迷
サマソニが今年初めて日本アーティスト「B’z」をヘッドライナーに迎える試みを見せたが、開催まで1カ月と迫り他の開催日のチケットは売り切れているにも関わらず(レッチリの日は特に早かった)、B’zがヘッドライナーを務める日だけはチケットが売り切れていない。東京は金曜開催だから仕方ないと思われたが、大阪の日曜日も同様である(※2019年7月現在)。転売系のサイトでもB’zの日だけは定価割れしたチケットが早くも連なっていることから売れ行きが思わしくないのでは?と想像するに易い。何もB’zだけに責任を押し付けるわけでは無いけれども、ワンマンツアーではサマソニ以上の動員を誇るビッグネームだけに肩透かし感は否めない。
やはりサマソニは洋楽至上主義なのだろう!
昨年はノエル・ギャラガーやベックを呼び、ギターロックのフェスとしての面目を保った素晴らしいチョイスであったが、大衆にはイマイチ届かなかった。そのテコ入れとして2017年にロッキンに出演し好評を呼び、サマソニ常連でもあるB’zに白羽の矢を当てたが、予想していたウルトラソウルな効果は得られなかったようだ。確かにB’zがヘッドライナーとして抜擢されたことに批判的な意見も多かったが、フェスにはフェスのカラーがあり、需要も異なるということだろう。B’zだろうが邦楽勢がヘッドライナーなのは嫌で、サマソニはあくまで洋楽重視。けど、人も選ぶ。要はベックではなく、チェインスモーカーズってこと。
何はともあれ来年は未開催のサマソニを堪能しよう!
何だかんだ全日程、打ち止めでソールドアウトになると思うし当日も大盛り上がりすることは間違いないと思うが、非常に興味深い傾向だったので着目してみた。来年は東京五輪の影響でサマソニの開催が見送られることが正式に発表されているだけに、各日とも大いに盛り上がってほしい!
(文・ROCKinNET.com編集部)
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