国内最大級の邦楽フェスにYoutuberの賛否
ロックか否かはどうでもいい、それ以前の問題!
今年で20周年を迎えるROCK IN JAPANの出演アーティストの発表が賛否両論の物議を醸し出している。その対象となっているのは、なんと人気YOUTUBERのFischer’s(フィッシャーズ)だ。Perfumeやファンモン、いきものがかり等のポップ・ミュージシャンを出し始めた時も、ももクロやでんぱ組inc、モーニング娘。などのアイドルを出した時も、その都度、賛否両論で意見が飛び交っていた。これらに共通した論点は「ロックか否か」ただそれだけだった。20年前に邦楽界に限定した野外ロックフェスと銘打って始まったロッキン、多ジャンルのアーティストを呼ぶのは正しいか否かの議論は尽きず、今でも話題になることは多いが、そうやって客層の幅を広げ、国内最大級の動員を誇るフェスにまで成長させたことも事実である。
有名海外フェスではロック以外が台頭
2008年のグラストンベリーでジェイ・Zがヘッドライナーとして出演すると決まった際に、ノエル・ギャラガーが「主催者が長年培ってきたギター・ロックの伝統を壊すなら客から相手にされなくなるだろうな。ジェイ・Z? あり得ない! 俺はこのフェスにヒップ・ホップなんて求めてない!」と、苦言を呈し、ロックの聖地であるグラストンベリーの路線変更を嘆いたことがあった。世界的に見ても、それだけフェスが多ジャンル化傾向にあることは事実として認めざるを得ない。昨年2018年のコーチェラではビヨンセが大絶賛されたり、今年はアリアナ・グランデが最年少ヘッドライナーに大抜擢されたり。
ロッキンらしい目の付け所ではあるが・・・
YOUTUBERって、まだニッチ分野の域からは出ていないと思うのだが、小中学生からの人気も高く、影響力も強い。ロッキンがジャンルレス化しながら進化することを良しとする方向性であるなら、目の付け所としては「らしい」と理解も出来るが、それは飛び道具としてってだけのこと。
正直、俺は断固として否定派っすわ!!
20年の歴史ある舞台であるロッキンに素人出すなよって。
ロックか否か以前の問題を提起したい。
彼らは動画制作者であって芸事の域では完全な素人。
ミュージシャンじゃない。同人音楽だ。
バンドマンのように楽器も弾けないし、曲も作れない、アイドルのように歌えないし、踊れない。Mステに出演したのを見て確信したのが、高校の文化祭以下、と言うか、会社の忘年会の余興レベルのテイタラクなパフォーマンスに唖然呆然としたし。
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Youtuber出演を反対する理由
彼らは素人芸であり同人音楽の域を抜け出せてない!
素人芸を見るために高いチケット代出して、宿泊施設も予約して、交通費出して、わざわざ茨城の奥地まで行くわけではないとツイートをしたら「売れたモン勝ち」なんて返信して来た女性がいたが、動画閲覧数が多いだけで果たして売れてるという表現は正しいのだろうか? CDや配信の売上が伸びたり、どこぞの会場で動員を誇って、はじめて産業化していると言える音楽業界のセオリーとは異なる。百歩譲って、それを売れてると仮定すれば、甲本ヒロトの「売れているものが良いものなら、世界一のラーメンはカップラーメン」のスピリットに反する。それを、日本のロック誌の良心であったと個人的に信じているロッキンオンが認めちゃいけない。認めて欲しくない。それなら、このステージ立つことを夢見ている若いバンドマンに譲ってほしかった。アイドルでもいい。日頃売れようと必死に厳しい練習や稽古をし、芸道を真剣に進んでいる者に譲ってほしかった。と、言うとさっきの女性は、「売れてないバンドマンも素人」だと言ってきた。もはや、ここまで来ると理屈じゃなく、ニュアンスの問題なので議論の余地は無い。この感覚が分かる人とだけ付き合っていきたい。
ロッキンに #フィッシャーズ(Youtuber)を出すのも構わない。けど、日付増やしてまで素人呼ぶ感覚が、本気でステージ目指してる無名の若いバンドマン達への冒涜にしか思えない。金払って素人芸観るほど俺は落ちぶれてない。20年の歴史と国内最大級フェスの面目丸潰れ。#ロッキン#rockinjapan pic.twitter.com/tZOYPABgcv
— ROCKinNET.com (@ROCKinNETcom) 2019年5月8日
人気か否かでは無く「場違い」である!
同時に否定したい理由として挙げたいのは「場違い」感である。これは、本人たちも自覚はしていよう。叩かれると分かった上でも出演する勇気は凄いと思う。
けど、ロッキンはニコニコ超会議じゃないんだわ!
それこそバンドやってる奴も多くいるし、ポップ含めて日頃からライブ会場など現場に行ってる人間多いから。その鑑賞眼に耐え売れるかってことね。あとは、彼らが立つのが、国内最大動員を誇る野外フェスだってことね。
メンバーの誰それが「理論も勉強して発声まで自分なりに頑張ってきて手は抜いてません」とか糞ほざいていたけど、音楽の理論を勉強してる時点でアホかって思う。
そもそも、音楽って勉強するもんすかね?
芸術大学出身の俺だから言うけど音楽科の学生でさえ理論の授業寝てるっての。けど、彼らは実技は頑張る。血の滲む思いで。音楽って理論じゃなくて実技(パフォーマンス)だから! バンド組んでる奴らもそう! アイドル目指してる奴らもそう! 身を以て表現してる、だから心に響く。理論で完成した芸を提示されても鼻垂らして終わりだわ。頭でっかちこそ愚の骨頂ってのが俺の意見。それでも、彼らがUVERworld超えるなら、マキシマムザホルモン、10-FEETとタメセン張れるならいいけどさ。
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ロッキンのブッキング担当なりの理屈
ロッキンオンの山崎洋一郎氏がね、彼らを呼んだ理由として、こう言ったんだ。
今まで出なかったアーティストに対し、ジャンルなどの縛りやこだわりなく出てもらいたいということの表れですよね。それについては、毎回様々な反響があります。その新しい試みがどうなるのか……正しかったのか、間違っていたのかは、当日を迎えてみないとわからないですね。
メディアというのは、時代とともにより開かれていくものだと思うんですよね。(中略)インターネットの特性と動画の特性をマックスで活かしているYouTubeが登場して。それが主役となるのは当然の流れじゃないでしょうか。
引用:rollingstonejapan.com/articles/detail/31267/
山崎さん、考え方とか非常に好きな方ですけどね、言ってることも理解できるけどね。ロッキンは新規開拓をして成功を収めて来たから。
Youtubeきっかけでブレイクした海外アーティストとは違う!
海外では、チャーリー・プースなんかもYOUTUBE出身だ。ジャスティン・ビーバーでさえもYOUTUBEが始まりなわけで、だから山崎氏の言ってることは至極真っ当で正しい。けど、時代に見合って進化したメディアから出てきたYOUTUBERだからって持て囃すのは違う。芸の質を見てんのかってこと。お笑い系の動画配信者が音楽はじめました的なノリでやってる同人音楽を14,000円のチケットで見せるなって。同じくネット文化が生んで音楽やってるのと言えば、米津玄師がいるけど、彼は才能があるわけで。音楽の質からでなくて、人気のYOUTUBERだからが導入であること自体が浅はかで、パンダにもならない、タレント議員級の愚かさを感じた、俺はね。
ロッキンの客層とYoutuberファンが果たして上手に交われるか?
あとは、ロッキンの客と、YOUTUBERを熱心に応援する層が違うって問題もあるだろうね。そういう新規客の獲得をしたいのだろうけども、それによって興醒めして離れていくデメリットも当然あるわけで。新規開拓の方向性が違うじゃないかな。同じ音楽である以上は、ポップやアイドルまで裾野を広げるのはいいけど、素人芸、同人音楽を受け入れるまでしてフェスの尊厳や格式を下げるまでプライド捨てなくてもいいのにって感じた。
見せかけの寛容で全てを誤魔化すのは愛じゃない!
どうでもいいけど、最後まで呼んでくれた人いるのかな。いないだろうな(笑)
批判する奴は了見がが狭いとか、器は小さいとか、冷静な意見で批判して来る奴多いけどさ、なんか熱く物事言うことや、批判することに奥手になる傾向があるのも分かるけど、寛容性で全てを誤魔化して進化に見せかけた退化を理解したふりは愛ではない!
(文・ROCKinNET.com編集部)
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