ライブレポート

【UVERworld、ホルモン、フィッシャーズ】ROCK IN JAPAN 2019 4日目 ライブレポート

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国内最大級動員フェスのロッキンが20周年を迎える!

今年で20年目を迎えたROCK IN JAPAN FESTIVAL。記念すべき公演は過去最多の5日間開催と前代未聞の規模感で開催された。この強気な姿勢も成立するというのは、20年間、着実にフェスの成功を繰り返しながら、音楽ジャンルを拡大させファン層を広げ、フェスの大衆化に舵を取って来た長年の実績の成す業だと思う。流石は国内最大動員を誇る・・・・・・なんて堅苦しい話はもういいや、ライブレポートをどうぞッ!

2019/08/11(Sun)

go!go!vanillas


プリティーが意識を戻しリハビリに励んでいると聞いて嬉しい。ここ最近のバニラズのライヴが前のめり感が増し、以前より演奏がパワフルになったのは、この困難を乗り越えようとする彼らの決意の表れのように思えた。牧達弥(Vo/G)と柳沢進太郎(G)が寄り添い1つのマイクに歌声をぶつけ合う姿など、ステージングが純粋にカッコ良い。ミディアムな「パラノーマルワンダーワールド」や、バニラズの新たなキラーチューンとなりつつある「No.999」など今年発表された新曲が人気曲の中でも映えて、違和感なく聴けることが何よりバニラズの勢いが留まっていない確固たる証拠である。

Fischer’s


ロッキンにYOUTUBERの是非を問う議論を巻き起こしたフィッシャーズ。パフォーマンス観ずして批判するのは言語道断ということで、気は進まなかったが鑑賞。YOUTUBERってのは何がそんなに魅力的で凄いのか確かめたかったが、素人芸で終わるだろうという想定そのままだった。プロのバック・ミュージシャンを従えているので感触的に演奏の聞こえは良いが、その前でフラフラ突っ立っている素人連中からは、ステージに立つべきアーティストとしての風格が微塵も感じられない。
現に興味本位の客は相応に集まったが、数分見てその場を離れる離脱者のまぁ多いこと! ロックフェスとYOUTUBERの融合は失敗だった実証に思える。中学時代に体育祭でやったという、これまた素人感丸出しのMCを挟んで披露された「ソーラン節」を踊る彼らを見ると、どこぞの大学の学園祭の方がよっぽどマシなことしてるとさえ感じた。これが令和のフェスの在り方だと提示するなら、その方向性は間違えてると突き返したい。

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感覚ピエロ


ドラマ「ゆとりですけど何か」バブルから3年が過ぎ、停滞していることが垣間見えたパフォーマンスだった。3年前は様々なフェスで入場規制かかるほどだったのに。熱く野心に満ち溢れたMCも小慣れた感が半端ない無難なものに変わり、ゆとり前後時の勢いを感じない。バンドとしての最盛期を通り過ごした感がある。「拝啓、いつかの君へ」で多くの客が離脱したことに表れている。その打開のためには新たな代表曲や人気曲を生むことである。大衆性もエンタメ性も兼ね揃えた実力派だけに、一発屋で終わるには勿体無い。

THE BAWDIES


今年に入り三度目の武道館公演を成功させるなど、結成15周年・デビュー10周年を迎えて再び勢いを増している感のあるTHE BAWDIES。何十回と彼らのライヴは観てきたが、何よりも“変わらぬ”凄味を感じる。容姿も体型もキャラもメンバー間の仲の良さも。自分たちの好きな音楽をとことん追求し、それをエンターテイメントとして観客に献上するスタンスが徹底されているのは言葉もない。ステージの両サイドにいたスタッフが、終始笑顔でメンバーを盛り上げているのが印象的だった。とことんTHE BAWDIESというバンドをスタッフ含めて楽しんでいる様が伝わって来る。素敵なチームだなと感じた。

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マキシマムザホルモン


昨年リリースの「拝啓VAP殿」から始まったのは移籍前レーベルに対する敬意だろうか。その演奏後に一旦引き上げるというのはホルモン新章の開幕宣言と捉えてもいいのかも知れない。今回は『これからの麺カタコッテリの話をしよう』の楽曲も惜しみなく披露され、ナオ(ドラムと女声と姉)のボーカルとダンスが際立つステージングが斬新且つ最高にキュート?だった。いつもより化粧が濃い気がしたのは気のせいか?(笑)ミクスチャー・ロックとして革新的な試みを続ける新曲群が野外で大音量で聴けた喜びと、従来のホルモンらしい楽曲で、想定通り広大な土地がモッシュの戦場と化した中で汗だくになりながらライヴが堪能できたのは楽しいのひと言に尽きる。個人的好みの「F」「便所サンダルダンス」が嬉しかった。

UVERworld


ウーバーは今まで敢えてフェスでのトリを断って来た。なかなか大衆バンド扱いを受け続けロックバンドとして認められなかった過去があるから、あらゆる場所で渾身のメッセージをぶつけて来た。トリをやるに相応しい己のタイミングと場が納得のいく形で実現するまでストイックにバンドを昇華させていたのかも知れない。それだ叶った。この初トリは悲願だったに違いない。クルーは皆この日を待っていた。そんな物語性も手伝ってか、感動に磨きがかかる。現に、メンバー全員が輝いて見えた。「ナノ・セカンド」「ODD FUTURE」「PRAYING RUN」「ALL ALONE」など近年楽曲中心のセトリは相変わらずだったが、そんな中で過去の人気曲「君の好きなうた」を演ったことに驚く。「この曲で喜んでくれる人がいたら嬉しいな」と言ったTAKUYA∞(Vo)が印象的だった。希代の名曲は夜空に映えた。過去を振り返る余裕が出来たのか、このステージをより特殊なものにした気がする。ホルモンとの「恋のメガラバ」の共演然り。この日のウーバーは己のキャリアの最高潮の高みに達したと言っても過言ではない。今年は東京ドーム2Days(男祭りファイナルを含む)がある。勢いは止まらない。このままどう進化するのか非常に楽しみで仕方ない。

(文・ROCKinNET.com編集部)
※無断転載・再交付は固く禁ずる。引用の際はURLとサイト名の記述必須。

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