先週に引き続き後半週に突入! ロッキンも13年連続と長く来ているが2週に渡って3日間というのは個人的には挑戦的なスケジュールである。今月行くのはロッキンだけに限ったことではないので、身体と財布が悲鳴を上げている(笑)
しかし、もはや俺にとったら正月以上の年中行事だ。とことん楽しんだ者勝ちである。
この日観たアーティスト紹介
簡易ライヴレポート
感覚ピエロ
最も狭いキャパのステージに人が溢れかえる。人気に反比例し、どのフェスでも最小のステージでの出演である。結局、彼らの弱みはインディーズってだけだと思う。昨年ヒットした「拝啓、いつかの君へ」をはじめとする旧曲に頼らずにバンドとして大衆にも通じる娯楽性を持ち合せながら進化しているのが凄い。新曲「A BANANA」もいい(オレンジレンジ感が凄まじいが)。大衆を掴むMCも上手い。
FLOWER FLOWER
希代の女性ミュージシャンであるYUIのカリスマ性はバンド形式で発揮されるものではないと感じる。しかし、彼女がバンドを組んだ意味は、彼女本来のロック歌手としての力強いヴォーカル力が如何なく発揮されているところにあると思う。けど、本音はYUIソロが見たい。
BRADIO
真行寺(Vo)を見ていると、久々にカリスマ性のあるヴォーカリストが現れた喜びに満ちる。バンドはヴォーカリストが重要なのだと気付かされる。常にリズムに乗っている彼の存在自体が音楽だ。観ているこちらも、ついつい横ノリしてしまう。ファンクをロック的アプローチをもって(SCOOBIE DOなどの系譜)邦楽界に唯一無二の音楽として異彩を放っている、これからが楽しみなバンドである。最高だった。
MY FIRST STORY
舞台上で兄の存在を口にしたのを初めて聴いて驚く。「俺がアイツの弟だからって、どうせ売れないと離れて行った大人たち、(売れてきて)最近になって近寄ってきやがって」と言う言葉にハングリー精神を感じる。まさしく、このバンドの宿命はワンオクとの対比にあって、兄バンドの批判をする気は微塵もないが、あっちは事務所力もあるならば、こっちはタイアップも無く実力勝負で這い上がってきた感がある。最初から兄バンドよりずっとエモだし。このまま突き進んだら、凄まじいことになりそうだ。けど、喋り方も歌声も兄そっくりである、それは仕方ない。
尾崎裕哉
才能と言うのは受け継がれるものだ。本当に良い曲が多く、思わず涙腺が緩んでしまうところだった。「Glory Days」「サムデイ・スマイル」の二曲に関しては、もっと大きなタイアップ付けて大々的に売りつけて、大きな存在になってほしいと、思わず応援したくなるミュージシャンだった。父親が現状を憂う“叫び”を歌にしていたのに比べて、彼は全てを肯定する“繊細さ”を歌った。それが現代に通じていると思う。ただ、血は争えないのか、フェスのMCで「幸せって何だろうって思う」とか言ってしまうところが、いい意味で面倒くさくて、尾崎っぽくて、ウケた。
サンボマスター
今回のフェスでベストアクトを選ぶとしたら彼らになるだろうか。何度もサンボを観ては号泣してきた。ロックを好きになって以来、様々な困難や、震災後の心を救ってくれた音楽は彼らの音楽だった。出てきては、いつも通り大声で客を煽る山口(Vo)。今日の合言葉は「伝説」だ。「伝説のライヴをやる」という宣言通り、伝説的な盛り上がりの様を見せるレイク・ステージ。「世界をかえさせておくれよ」「光のロック」「できっこないを やらなくちゃ」とキラーチューン連投で容赦がない。ロック史に燦然と輝く「ラブソング」で沸点が最高潮に達した観客を感動に包みこんだり、最後は「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」で“LOVE&PEACE”を掲げたサンボ。彼らは日本ロック界の救いであり、彼らがいる限り日本のロックは履き違えた方向には行かないと確信できた。山口さんよ、どうして貴方はこうも美しいか。
では、また明日。
(文・ROCKinNET.com編集部 よっしー)
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