大型連休だから各所で色々な催し物が開かれているけど、ゴールデンウィークなんて酒飲んで終わってたくだらない俺みたいな人間にとったら、春にもフェスが盛んになったことは嬉しい限りで、このビバラ以外でもロックフェスは行われている。それでも今年このビバラを選んでよかったと思えたのが、この最終日である。出演者が30代半ばの俺よりも皆パイセンなのだ。要は40代50代。全然かっこいい! 理想の大人像が集約された日。訳あって途中で帰宅する羽目になったけど、今年も十分に堪能させて頂きました! See you 2019!
2018/05/05
●四星球
ビクターロック祭りというフェスで観たい観たいと思っていたが、ようやく初めて観ることが出来た。これまで散々フェスに参加しておきながら観なかったことを後悔した。純粋に面白い。バンドマンとして、カッコ良さを追求していくのは難しいし、それは意識することではなくて、他人からの評価だから難しいのだろうけど、他人を笑わすというのはそれ以上とまで言わずとも相応に難しい。しかし、この四星球は万人に受けるだけのMC力とネタの宝庫がある。段ボールだけで抱腹絶倒。5/5の「こどもの日」ということで、「♪屋根より高い~」という童謡をBGMに鯉のぼりを持ち神輿に乗ったモリス(Dr)が登場。「早く来ないとiPodの次の曲が流れる」と慌てる北島(Vo)のフリの通り、「鯉のぼり」が終わると懐かしや「恋のマイアヒ」が流れ会場が一気に四星球の笑いの世界に手中に収まる。しかし、流石なのはネタの合間に見せる楽曲の本域度。かっこいいロックやパンクを見せる。ネタバンは音楽がしっかりしていないと成立しない。それを見事に成立させた彼らに今後も注目だ。
●THE BACK HORN
本当に久々に見る。山田(Vo)また髪の毛伸ばしてたんだと思うほど久々だ。(短髪の時のイケメン度は半端なかったんだけどな・・・・・・)俺が超音楽的才能を手にしても、それでも、どう足掻いても生涯到底敵わないと思ったのが細美武士と、この山田将司である。とにかく、ロック・ミュージシャンとしてのカッコ良いオーラが桁違いなのだ。岡峰光舟(Ba)の控えめで楽曲を活かすベースラインも最高だ。ラストの「コバルトブルー」「シンフォニア」というキラー・チューンの連投には痺れたな。やっぱ無敵だな。今年2018年が結成20周年だそうだ。まだまだカッコ良い兄貴分でいて下さい。付いていきます!
●東京スカパラダイスオーケストラ
今年のビバラが成し遂げた最大の偉業は、このステージにあったと思う。スカパラには数曲のヴォーカル曲が存在する。そのヴォーカリストはどれも希代のロック・ミュージシャンである。細美武士(the HIATUS/MONOEYES)、TOSHI-LOW(BRAHMAN)、TAKUMA(10-FEET)、峯田和伸(銀杏BOYZ)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)が集結したのだ。ましてや、同じステージでパフォーマンスをする。奇跡である。昨日のVIVA LA ANTHEMとかってカラオケ大会とは違う。「夜もヒッパレ」や「オールスター歌謡祭」でもない(笑)この楽曲群たちはスカパラが各々のバンドたちの音楽性を理解した上で擦り寄り制作し、ヴォーカリストたちもゲスト参加では無く、自身の楽曲の如く昇華させており、その化学反応たるや凄まじいものを感じた。そして、各々のヴォーカル力と攻撃性がビシビシと伝わって来るのは、やはりキャリアが成す業であろう。五年や十年では醸し出せない無敵感が凄い。誰もがだ。引けを取らない。特に峯田なんかステージ上を暴走しマイクを額にぶるけまくって痣ができていた(笑)鬼気迫ったパフォーマンス。ロック・シンガーの強さを体感できた。本当に素晴らしいステージだった。
●マキシマムザホルモン
意外にもビバラ初となるホルモン。圧巻の降臨である。ホルモンは楽曲リリースが極端に少ない。特にナヲ(Dr)の出産育児による休止もあったので、十年近く前から散々観てきたにも関わらず、最近また新鮮味を持って観ることが出来ていることに気付く。セットリストも決して新曲ばかりで固めていない。「ロッキンポ殺し」も「絶望ビリー」も「F」も「maximum the hormone」もやる。もう最高だ。ライヴ開始前のホルモン好きは大体目が違う。みんな至福の為に瞳孔が開いちゃってる。いっちゃってる。それが一気に爆発する。ストレスとか一気に吹き飛ぶ。快感だ。遊ぶためのバンドだから。そこに理屈はない。ロックバンドは、こうでなくてはいけない。楽しくてナンボ。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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