反LGBTQ法に抗議して自ら同性とキスしちゃう
先日のサマソニでのパフォーマンスも大好評だった!
昨年リリースされ世界中から絶賛の嵐だった新作『ネット上の人間関係についての簡単な調査』の記憶も新しい中、先日のサマソニでのパフォーマンスも大好評だったThe 1975。ロックが衰退したと言われて久しい音楽界において彼らの存在ほど現代の空気感と釣り合ったロック・バンドはいないということをパフォーマンスで示した。彼らがヘッドライナーでも良かったんじゃないかという声さえあるほどだ。
公の場で男性ファンとキスを披露!
そんなロック界の寵児とも言えるThe 1975だが、フロントマンのマシュー・ヒーリーが、アラブ首長国連邦の露骨な反LGBTQ法への抗議として、現地時間8月14日にドバイで行われたライブ中に男性ファンにキスをしたらしい。
ドバイでは同性愛は犯罪で禁固刑に科される可能性も
アラブ首長国連邦の法律では、同性愛は犯罪であり、最大で10年間の禁固刑に処せられる可能性があるという。それに臆さず同性愛者でないマシューが公然の場で男性とキスするのだから流石である。何事にも媚びない彼のアグレッシブさは時に実に爽快である。
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「もうドバイには戻れないかも」と言うも後悔なし
マシューはこの大胆な行動について
「ありがとう、ドバイ。みんな最高だったよ。僕の「行動」のせいでもうドバイには戻れないかもしれないけど、君たちを愛しているということを知っておいてほしい。もう一度チャンスを与えられたとしても、僕は同じことをする。誰にもわからないけれど、もしかしたらまた戻れるかもしれない。もう少し様子を見てみよう」
どうやら、彼自身はこの行動を後悔せず、むしろ前向きである意向を示している。ただ、相手側の男性が処罰される可能性はあるため、現地のLGBTQの活動家は、この件の画像や動画がもしあったとしてもSNS上にアップしないで欲しいと呼び掛けているという。そりゃ、マシューはライブ後は知ったこっちゃないかもしれないが、相手側としては、とんだ貰い事故になってしまうからね(笑)
The 1975の性差別抗議は数多くある!
マシューが公の場所で性問題に関わる発言をしたのは今回が初めてではない。2018年にはロンドンのLGBTQセンターの開設を支援するために寄付を行い、その行動を「正しい」と顧みたり。今年2019年のブリット・アワーズの受賞スピーチでは、女性差別者たちを非難した。また、性犯罪や近親相姦による妊娠であっても中絶できないうえ、中絶手術をした医師は罪に問われる、全米で最も厳しい「中絶禁止法」がアラバマ州で可決されたことに激しく抗議もした。
権力に刃向う勇気ある行動に称賛相次ぐ!
The 1975のこれらの行動は権力に対する抗議であり、勇気あるがゆえの行動なので各地から称賛の声が上がっている。こういうリベラリティな寛容性こそThe 1975の魅力の根源であり、現代における最重要ロック・バンドと呼ばれる由縁であるかも知れない。
どことなくデヴィッド・ボウイ的な性の垣根を超えた崇高な立ち位置に自然と近付いているような錯覚すら覚えるのだが。
(文・ROCKinNET.com編集部)
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